1. 配信マシン
勉強会やセミナーなど場所を変えて中継することが多いので、取り回しの楽なラップトップPCを選択しました。また、MacBookProには標準でFire-Wireポートが装備されているので、後述のDVカメラを直接つなげることができます。
高画質な動画を配信したいという場合には、CoreDuo以下CPU、オンボードのグラフィックなどでは厳しいです。逆にそれ以上のマシンスペックがあればストレスのない配信が可能でしょう。
以下、MacBookProのマシンスペック。
OS: Mac OS X 10.6.4
CPU:Intel Core 2 Duo 2.8 GHz
RAM: 4GB 1067 MHz DDR3
Graphic: NVIDIA GeForce 9400M & NVIDIA GeForce 9600M GT
2. カメラ
現行のWebカメラの中ではトップクラスの性能があります。
最大フレームは1280x720 30fpsで、画角も広く、AFも速いので、手軽に使用する分には十分なスペックを搭載しています。また、マイクも搭載しているのでPCとこれ一つで配信が可能です。
ただ、ズームやホワイトバランス、マニュアルフォーカスなどが無いので、より高画質な動画を配信するためにはWebカメラではなく、後述のようなビデオカメラを使用する必要があります。
現在ではハードディスクやカードメモリに保存するタイプのカメラが主流ですが、PCでの動画配信にはテープに保存するタイプのDVカメラが有効です。マニュアルでの細かい設定が可能であったり、三脚やフラッシュ、マイクなどの周辺機器が豊富なのはどちらも変わりませんが、DVカメラではFireWireケーブルで直接PCに接続できるのが決定的な差になります。(AVCHDカメラなどではPCに接続するために、コンバータを介す必要があります。)
一般的なビデオカメラには標準でマイクが付いているので、こちらでもPCがあればすぐに配信が可能です。さらに、ガンマイクなどを接続すればオーディオミキサーなしでもある程度音質を向上させることができます。(サンプル動画は本体内蔵のマイクを使用。)
Webカメラに比べて格段に画質が良く、ホワイトバランスやズーム、フォーカスがマニュアルで設定できるので、撮影場所を問わず高画質な動画を配信できるのが強いです。レンズもF1.6と明るいのも魅力ですね。
3. マイク、ミキサー
より品質の高い動画を配信するためには、画質だけではなく、音質にも注意しなければなりません。マイクを状況に応じて使い分けることによって、最適な音質を得ることができます。
テレビでリポーターやアナウンサーの人が使っていることでおなじみのマイク。
単一指向性(マイク正面の音をひろう)なので、周りの雑音などがある程度カットされ、マイク正面の音をよく聞くことができます。セミナーなどで一人の人がしゃべる場合に使用されます。
ただし、マイクとの距離の調整が使用者任せになるので、慣れていない人が使用した場合はノイズが入ったり不安定な音になったりする場合があります。
ハンドマイクと同じ単一指向性のマイクですが、こちらはマイクの位置が固定されるので、スピーチをする人の位置や周りの環境のセッティングを入念に行えば、安定した音質を得られます。
ビデオカメラに取り付けて使われることが多いマイクです。超指向性(単一指向性より指向性が強い)ので、狙ったスポットの音を限定してとることができます。必要のない音を拾わず、ロッドなどに取り付けることにより機動性が増すので、屋外や立ち位置が移動することが多い中継のときに有利です。
望遠、広角の切り替えや、ローカット(周波数の低い音をカット)機能が搭載されているものもあるので、より多くの場面に対応できます。
マイクからの音声の入力にはマイク端子やUSBが使用されますが、マイク端子をそのままPCに接続した場合はアナログ入力となり、ノイズが入ってしまうことがあります。それを防ぐためにはPCとマイクの間にデジタルオーディオインターフェースを使用して、デジタル入力にする必要があります。
また、複数のマイクを使用する場合などは音量、音質の調節のためにもミキサーを使用するといいでしょう。
ちなみに、Eyes, JAPANではDJコントローラのVESTAX SPINを代用しています。
4.まとめ
[マシン]
・配信する動画の品質に合わせてマシンスペックを考える
・端子や周辺機器の対応状況なども考慮する
・
[カメラ]
・Webカメラを利用するのが一番手軽
・画質にこだわりたいならビデオカメラ
・DVカメラなら直接PCに接続できるが、それ以外はコンバータを介す必要がある
[マイク・オーディオ]
・どのようなもの、スタイルで録音するかによって種類を変える
・複数用意するか指向性の切り替え機能の付いたものを選ぶことで臨機応変に対応できる
・複数の音源を使用したり、音作りをするならミキサーなどオーディオインターフェースを使用する
・音質の悪さは映像の悪さよりも視聴者のストレスがたまる
ひとつにカメラ、マイクなどをとっても様々種類がありますが、単純に高性能なものを選ぶというだけだはなくて、どのような配信をするのかによって選ぶとより適切な配信をすることが可能です。
USTREAM配信環境についてはこれからもカスタマイズ、レビューしていく予定ですのでご期待ください。また、すでに動画配信をされているという方の配信環境情報のタレこみもお待ちしています。