7月25日から始まったSIGGRAPH2010も本日で最終日。
賑やかなことに変わりはありませんでしたが、スタッフの方々も来場者の皆様もどこかお疲れのご様子。
書店やポスター展示場に足を運んでみると、購入済や回収の跡が目立っており、
五日間に渡って開かれていた祭りの終了を知らせているようでした。
個人的に最終日の様子を一番象徴していたと思うのが、Center二階にて開かれていた『Geek Bar』。
ここはヘッドフォンと壁の巨大モニターを通して、
リアルタイムで行われている論文発表の音(声)とスライドの内容を得ることができる場所です。
モニターは四分割されたものが二つ用意されているので、
ヘッドフォンのチャンネル切り替えを駆使すれば同時に八つまでの論文発表のカバーが可能。
もっとも、この場所の最大のウリはそれではなく、自由な姿勢で論文発表を聴くことができるという点です。
椅子に座るも良し、地べたに寝っ転がるも良し、飲み物で喉を潤すも良し。現場の聴講者と発表者に迷惑をかけることは
ありませんから非常に気楽です。
発表場所の丁度中間点に位置しているため、連日ちょくちょく覗くことができたのですが、
五日間の中で最終日が一番混んでいるようでした。
最後まで、聴きたい発表が残っている………でも、椅子の上で姿勢を保つのは、辛い。
最終日にこの場所へ集まったのはそういった皆様だと思われます。
論文発表が子守唄となり、部屋の隅で寝ている人もちらほら。
いやはや、お疲れ様です。
ArtGalleryやTheStudio、E-Techの会場もSIGGRAPH前半と比べて空間に余裕が生まれており、改めて作品や発表を眺めることができました。
『Googleマップと立体映像を組み合わせた地図』
タッチパネル仕様で、五本指の動きで地図の移動・拡大・縮小が自由自在。実用化されたら旅先での観光案内などに利用できそうです。複数の同時操作にもある程度は対応できるようでしたが、あまり一度に操作を行ってしまうとクラッシュしてしまうそうです。映像形式はチェッカーボードでした。
『エアタッチパネル』
センサーと指の初期位置関係をインプットし、その距離に変化を出すことで直接触れずともタッチパネルを操作できるシステムです。………触れていないのですからタッチパネルではないような気もします。
説明を受ければ正真正銘の技術ですが、知識なしで遠くから見ていると魔法そのものです。技術がまた一歩、魔法へと近づいたそんな印象を受けました。
次回のSIGGRAPH2011はカナダ、Vancouverで行われます。
今年発表された論文や作品が来年、どのような進化・変化を遂げるのでしょう。非常に楽しみです。
では、また。
アメリカ、LAよりOYAMA