今回はstereoscopic player用の3D DVDの作り方を紹介します。
作業環境
・再生PC : Windows Vista Ultimate Core 2 Duo 2.4GHz 2GB
・オーサリングPC : Mac OSX 10.6 MacBook Pro Core 2 Duo 2.4GHz 3GB
・使用ソフト : stereoscopic player, ステレオムービーメーカー, DVD Studio Pro 4
1. stereoscopic playerが対応する3D DVDフォーマット
stereoscopic playerはSENSIO 3D フォーマット(Squeezed Side-by-Side)とField-sequential フォーマット (インターレース)の3D DVDを再生することができます。今回はSqueezed Side-by-Sideを使用しました。
2. Squeezed Side-by-Sideを作る
Side-by-Sideとは左右の動画を横に並べたファイルのことを言います。Squeezed Side-by-Sideはこれらの動画ファイルを720x480 (SD DVD) に変換したもので、水平方向に潰されたような画が左右に並びます。stereoscopic playerはこのファイルを720x480のステレオ映像として、様々な形式で再生することができます。
Side-by-Side (上)とSqueezed Side-by-Side (下 720x480)
Squeezed Side-by-Sideを作る方法はたくさんあるかと思いますが、おそらくステレオムービーメーカーの編集の時点で作ってしまうのが一番早いでしょう。
・ ステレオムービーメーカーで立体感とフレームの調整をする。
・ 「ファイル」から「ステレオムービー保存」を選ぶ。(ステレオムービー保存はSide-by-Side保存)
・ サイズ変更にチェックを入れ、360x480に設定。ここで720x480にすると、1440x480のSide-by-Sideになってしまいます。
・ 圧縮形式を指定するとレンダリングが始まり、Squeezed Side-by-Sideが作成されます。
3. DVDに焼く
今回オーサリングに使ったソフトはDVD Studio Pro 4ですが、素材のファイルがすでに720x480であれば、どのソフトでも焼くことができます。今回はルートメニューやチャプタメニュー等を入れずに、動画を最初に再生する設定にしました。
4. stereoscopic playerの準備
再生側のPCにはビデオデコーダーとオーディオデコーダーをインストールする必要があります。
Windows Vista Home Premium または Windows Vista Ultimateの場合
・Video: Microsoft MPEG-2 Video Decoder あらかじめインストールされています。
・Audio: AC3Filter
Windows Vista Home Basic, Windows Vista Business, Windows XP and Windows 2000の場合
・Video: GPL MPEG-1/2 Decoder
・Audio: AC3Filter
次にstereoscopic playerの「ファイル」から「設定」を開き、DVDデコーダを上記のものに設定します。画像はVista Ultimateです。
これで再生準備が整いました。
5. 再生
「ファイル」から「DVDを開く」を選択し、任意のDVDドライブを開きます。再生設定のダイアログが出るので、「Side-by-Side右画像を右」を選択してください。
720x480のステレオ映像が出力されます。
左右のスワップも素早く行うことができます。
6. まとめ
正直かなり手順が面倒です。ちなみにDVD Studio Pro の場合、ノーマルのSide by Sideを読み込めば自動的に720x480に変換されます。しかし読み込みにはかなり時間がかかり、同じことをiMovieでやろうとするとソフトが落ちてしまいます。
再生は意外とスムーズに行われます。友達にステレオ動画をプレゼントする時などには便利ですね。Blu-rayも3Dの規格が発表されたので、今後はプレーヤーや3DTVも普及してくることでしょう。近々3D VisionとARを組み合わせたレビューもUPできると思うのでお楽しみに。