今回はRealD社のDual Input PODを使って、カメラが捉える立体映像をリアルタイムに3DTVに出力してみたいと思います。
1. PODとは何か
PODはRealDのコンバータシリーズで、さまざまなステレオフォーマットを専用ソフトなしでDLP 3DTVに出力することができます。
- Page Flip POD : HDMIでページフリップのフレームシーケンスを受け取り、チェッカーボードに変換して出力します。CRTのページフリップで見ていたコンテンツをDLP 3DTVで見られるようになります。
- Side-by-Side POD : HDMIでside by sideを受け取り、チェッカーボードに変換して出力します。
- Dual Input POD : 2つのHDMIからそれぞれ左右の映像を受け取り、チェッカーボードに変換して出力します。
今回は3つ目のDual Input PODとSANYOのXacti (DMX-HD2000) を使って、リアルタイムにステレオ映像を出力してみます。
左:入力側 右:出力側
2. 準備するもの
ビデオカメラ2つ (HDMIから1080p/60Hzで出力可能なもの) / HDMIケーブル 3つ / Dual Input POD / MITSUBISHI DLP 3DTV / Crystal Eyes 4 または 5 (液晶シャッターグラス)
総額100万円を超えます。
3. セッティング
PODの配線は以下の様にします。HDMI Aに左カメラ、Bに右カメラをHDMIケーブルでつなぎます。出力側は3DTVに接続します。
今回カメラのステレオベースは7cmにしました。HD2000はドックからのみHDMI出力可能ですが、左右のドックを並べるとちょうど7cmになりました。ちなみに写真のHD2000は魚眼レンズを装着しています。
カメラのTV出力設定は1080p/60Hzにしておきます。
4. 出力
TVの入力設定を接続したHDMIに変更すると・・・
でました!
魚眼レンズを使うとある程度視差が均一に保たれるようです。手前の被写体もしっかり立体視できました。
カメラにもよりますが、基本的に録画中でなくてもスルーで出力できます。ただ、何も操作をしないと電源が自動的に切れてしまうので、リモコンなどで時々ズームさせたりしながら楽しみましょう。HD2000のリモコンは一つで二つのカメラを操作できるので、ステレオ撮影用にも使えます。
PODは現在1080p/60Hzの入力にしか対応していませんが、将来的にはインターレースにも対応する予定とのこと。
今回は現在肉眼で見ているものをただ画面に映しただけで、あまり意味がありません。そこで次回のレビューではこのシステムをネットワークにつないで、ストリーミング配信したいと思います。乞うご期待!