SIGGRAPH 2009 Report 8/6(Day4) "Emerging Technologies & BioLogic Art"

SIGGRAPHの見どころはシアターやエキシビションだけではありません。今回のレポートではEmerging TechnologiesとBioLogic Artの二つの展示についてご紹介したいと思います。


Emerging Technologies 
略してE-Tech。こちらの展示では学生がさまざま技術を用いて作成されたオリジナルの面白いガジェットや、システム等を見学、体験することができます。展示されているものはどれも将来はこんな技術が普及してそうだなと思わせられるようなものでいっぱいです。ちなみに参加している学生のほとんどはアジア圏の人たちで、日本の大学も多く参加しています。
展示物は実際に触って遊ぶことができるものがほとんどで、展示室は割と多くの人でにぎわっていました。今回はおもしろかったものをいくつかピックアップしてご紹介していきます。


フライパン型のコントローラーの動きをセンサーで感知し、実際に料理をしているようにシミュレートする装置です。フライパンの動きはきれいに画面にフィードアックされていました。

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この傘は加えられた振動を記録、再現できるようになっています。これで小雨から大雨はもちろんのこと、ビー玉が落ちてきた時やパスタが落ちてきた時の振動の具合を体感することができます。ただ、現時点では振動のみなのでモノが降ってきたときの圧力が感じられず、まだ完ぺきに再現はできていません。

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この傘を二つ用意してそれぞれをリンクさせることで、片方に加えられた振動をもう片方に同時に伝えるといったこともできるそうです。これからどのように応用されていくのか楽しみです。

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ハンドライト型のプロジェクターを使って、映し出された妖精を動かすことができます。ホワイトボード上に映し出された妖精は同じくホワイトボード上に描かれた赤と青の色に反応し、燃えたり濡れたりします。

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今後は妖精同士が互いに作用しあえるように改良を進めていくそうです。こちらはゲームやデモンストレーションなんかで活躍しそうな技術ですね。

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洗濯物をたたんでくれるロボットです。スピードは遅く効率は悪いですが、懸命に働くロボットの姿をなんとも言えない気持ちになります。これがもっと改良されると、部屋を自動で片付けてくれるようなロボットが出来上がるのかなと思いました。こちらもいろいろと発展の幅が大きく、将来が楽しみな技術ですね。

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このヘッドフォンをつけると、周りの楽器との位置関係によってよく聞こえてくる楽器が変わります。例えば、ベースの方向を向けばベースの音が周りよりも大きく聞こえ、さらにヘッドフォンの左右を覆うとほとんどベースの音しか聞こえなくなります。この技術が普及すれば今までにないような演奏会や講演会ができそうですね。

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こういう状態だとフルートの音しか聞こえなくなります。

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この光るキューブは見た目がとってもきれいです。このキューブはボード上のどこにあるかで光る色が変わります。しかも平面的な移動だけでなく、縦方向の位置もキューブ同士が電波を飛ばすことによって対応しています。

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キューブの光りの変わり方がとてもかっこよく、ついつい時間を忘れて遊んでしまいます。

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いまはまだ一つ一つのキューブの単価が高く(¥10,000ほど)、バッテリーがすぐ切れるなどの問題があり、量産が出来ないらしいですが、将来的にはぜひ商品化してもらいたいものです。

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こちらはガラス盤の中の模様がアニメーションしながらきれいなイルミネーションになっています。この装置はガラスにレーザーでアニメーションを投影しているのかと思いきや……

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実は最初からガラス盤の円周上にアニメーションがレーザープリントされていました。人間の錯覚を利用した面白い装置ですね。

13a.JPGのサムネール画像


これは装置内の温度を部分的に操作してヒーターの煙を動かし、それでできた模様をライトアップしています。温度を変えるポイントは何か所もあって、それらを上手く使って色々なパターンを出すことが可能になっています。こちらもなかなかに神秘的できれいなイルミネーションです。

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この装置では、大きいディスプレイに移っている海洋生物に手持ちのキューブを近づけると、その海洋生物をキューブの中に移すことができます。

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また、キューブのすべての面には立体視ディスプレイがついています。

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これは簡単に言うとビデオチャットのビデオの部分が3Dのホログラミングになったものです。もちろんこの映像は実際に話している人の映像で、リアルタイムで流れます。

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ひと昔前のSF映画が再現されているみたいでとても面白いですね。

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BioLogic Art
さて、このBioLogic Artでは何が展示されていたかというと、自然物をテーマとして作成された立体造形物、グラフィックが展示されていました。中にはとても大きな造形物や本物の植物を利用して作成されたものなどもあり、なかなか見応えのある展示となっておりました。もちろん技術的な面でも優れた作品もあり、ただの美術展ではなくSIIGARPHの美術展といえるものでした。残念ながら展示物の写真撮影は固く禁じられていたため、写真を残すことができませんでした。なので、どうしても見たい方は実際にSIIGARAPHにご参加されてみてはいかがでしょうか?ではまた。

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AMBO