ZBrush Review part1(5)

6. ブラシツールを使用した、オブジェクトの作成

早速、ペイントツールを使用し、オブジェクトを制作していきます。今回は人の顔を作ってみます。まず用意されたプリミティブから顔の形に一番近い、球体を選択し、キャンバスに作成します。


Figure5-1 球体オブジェクトの作成

球体のオブジェクトを作成し、ショートカットキーで「T」をします。これをしないと、作成した球体のオブジェクト編集ができないのと、別のオブジェクトを作成した際に背景化してしまい、二度とオブジェクトを編集することができなくなるからです。次にTool -> MakePolymesh3Dを選択します。これにより、作成したオブジェクトを2.5次元のイメージから3Dのオブジェクトに変更することができます。


Figure5-2 MakePolyMesh3Dボタン

これが基本的にオブジェクトを、ZBrushで作成する方法です。次は、こねたりして人の顔に近づけてみましょう。

予想以上に行いやすいモデリング

先ほどの球体を真横から見て、人の顔の形に似せていきます。この時、使用するブラシはStandardではなくMoveです。Standardだと前ページで説明した通り、ただ一部が盛り上がるだけになってしい、基本的な形が変わらないからです。一番最初の段階では、球体を人の顔の形に大まかに似せてみます。実際に、下の画像(Figure5-3)にするのにかかった時間はわずか10秒程で、これは驚くべき速度です。またオブジェクトの形を、絵を描く様に作り込めるので3DCGソフト特有の頂点移動等が全くありません。これには正直驚きました。


Figure5-3 オブジェトの変形

次にStandardブラシで、鼻や目のくぼみを作成していきます。この時、 Geometry -> Divide を数回行い、オブジェクトのサブディビジョンを上げておくと、ポリゴンが割れ、思った通りにオブジェクトを変形する事が可能になります。


Figure5-4 Divideの設定

また、Divideのレベルを上げても下のDivideに戻れるため、オブジェクトを自分の好きに変形する事ができます。ただ考慮する事は、下のDivideに行くほどオブジェクトの形への影響力が大きいという事です。実際に、Divedeを6回使用した状態でMoveブラシツールを使用して形を変形するよりも、Divideを2回使用した状態で形を変形した方が、より簡単で大きな変化を与えることができます。


Figure5-4 人の顔らしきもの


Figure5-5 Divedeを最低まで落としたもの

絵を書く様にモデリングを始めてから、4分程度で上の画像(Figure5-4)の人の顔もどきができあがりました。まるで絵を描くようにモデリングすると、従来のモデリングにはもう戻れないぐらいです。

この様に作成したオブジェクトはDivideを落として簡単な低ポリゴンのオブジェクトとしてexportすることができるため、従来とは全く異なったアプローチでオブジェクト作成が可能です。

今回は、人の顔を球体から作ってみたため、最初からDivideの設定を高くしましたが、人の顔などを作成する場合はZsphereを使用します。Zsphereについては次回のレビューで紹介予定です。

浮かび上がってきた問題点・・・

ZBrushでオブジェクトを作るのは、確かにスピーディーで頭の中のものをすぐにキャンバスに表現でき楽しいのですが、幾つかの問題点も浮かんできました。

1. ラインの流れが汚く、流れに無理がある

ZBrushモデリングでは、オブジェクトを押したり、引っ張ったりしているだけなので、元のラインは乱雑になりがちです。これは今までポリゴンモデリングしてきた人には、気なる点かもしれません。Divideの処理回数を上げて、ラインの流れを無理やりしている感じがありので、モーフ等のアニメーションには不向きかもしれません。

2. いらない部分まで均等にメッシュが割られてしまい、ポリゴン数が無駄に増える

オブジェクトの見えない所も均等にメッシュ分割されてしまうため、無駄なポリゴンができがちです。これもポリゴンモデリングから方は、非常に気になりかもしれません。これらを除外するには、マスクをかけて部分でDivideの値を変えるしか無いのですが、オブジェクトの部分部分に何度もマスクをかけていくのは大変な作業かもしれません。

以上の2つの問題が浮上しましたが、これらの問題は一度ファイルをexportして他の3DCGソフトで流れを変えたり、エッジを減らしたりすれば済むので、あまり大きな問題にはならないでしょう。また基本となるオブジェクト制作は、他のソフトを併用する手もあるでしょう。

次は、ZBrushの処理の重さをレビューしてみましょう。

Go to Back Page       Go to Next Page