今日も早速SIGGRAPH2007の2日目をレポートしたいと思います。
ところで、アメリカ西海岸と言うと皆さんはどんなイメージを持っているのでしょうか?
サンディエゴに来る前までは、西海岸=年中夏=からっと暑い、といったイメージがあったのですが、実際は今朝の様に、ちょっと曇ったら気温が上がらず、思わず長袖がほしくなるような寒い日もあります。
また湿気が本当に少ないので、ちょっと日陰に入るだけで温度が全然違ったり、気がつくと手がカサカサになっていたりします。荷物に余裕があれば、ハンドクリームや予備の長袖を持ってくるのもいいかも知れませんね。
それでは本日のレポートです。
本当なら、昨日お伝えした Urban Design and Procedural Modeling をレポートしようと思ったのですが、本日は前に書いた“学生の目から見たSIGGRAPH”にぴったりのテーマがあったので、“Resumes and Demo Reels:If Your Don't Work Neither Do you!”、“SIGGRAPH版 CGクリエーター向け就職活動のいろは”をお伝えしたいと思います。
さて、CGクリエーターが就職活動をする場合、職種による違いはありますが、主に以下の3つの提出を求められる事が多いです。
・Resume
・Protfolio
・DemoReel
では、それぞれについてポイントを見てみましょう。
まずは Resume です。
Resume は日本で言うところの履歴書にあたります。ただ、日本の様に単に自分の学歴を並べただけのようなものではありません。
重要なのは、紙1枚に自分の情報をシンプルにまとめる事です。
最低でも、名前、住所、電話番号、Emailアドレス、は必ず書く必要があります。
加えて、スキル、使用できるソフトなどをリストすれば、それで必要な情報は十分にそろった事になります。
講義の中で上げられた、悪い例では「自分の飼っているペットの体重」まで書いてきた方もいたそうです…。
ちょっと面白いですが、何百人という Resume に目を通さなければならない試験官の事を考えると、必要な情報を、“シンプル”に分かりやすく書く事が重要と言う事がわかりました。
Protfolio, DemoReel についても同じことが言えます。
自分の目指す企業によって、また着きたい職種によって提出するものは若干違いますが、動画なら2分くらいまでで、自分が6ヶ月以内(要は過去の実験的作品はいらない)に作った作品のダイジェスト版を、やはり“シンプル”に盛り込む事が大切ということです。
また、アマ,プロに問わず、グループで作成したものの場合、自分の担当箇所を正直に載せることが大切とも言っていました。例えば「モデリングはAさんが担当し、私はアニメーションを全体を担当しました」と言えば、採用する側としても何に注目して見ていいのかが分かります。
まあ、物は継いでなので、講義の中にあった“こんな Resume,DemoReel は勘弁して!”を以下に載せてみました。
・Eroticism, Satanic, Violemce な作品ばかり…。
・直接電話して、自分の Resume のフィードバックを求めてくる…。
・きれいな包装用紙でデコレートしたものを送ってくる…。
・ウイルスと間違えるので、メールに添付しないでください…。
・先走って送らないでください、募集開始はもっと先です…。
・DemoReelの採点チュートリアルは要りません…。
などなど、考えてみればおかしな行為でも、必死になっている本人からは気づきにくいものがありますね…。なんとなく気持ちが分かるような気がします。
どんなに優れた技術をもっていても、それをちゃんと伝える事ができないと、せっかくのチャンスが不意になってしまいます。
また、これらを用意するのは、募集が始まってからではなく、普段から少しづつ用意していくことが大切だと言うこともこの講義から学びました。
さて、明日はいよいよおまちかねの Electronic Theater の様子をレポートしたいと思います。