2 ZBrushを使用してのスカルプティング
ここでは一度、3ds Maxの作業から離れ、ZBrushでスカルプティングの作業を行っていきます。初めに、先ほど3ds MaxからエクスポートしたオブジェクトをZBrushにインポートしましょう。

Figure2-1 オブジェクトのインポート
ZBrushへのオブジェクトのインポートは、ZBrushを起動した際にも行うことができます。また、起動後でもFigure2-1のように[Tool]->[Import]からもオブジェクトのインポートを行うことが出来ます。ZBrushでは、オブジェクトファイル形式以外は読み込むことができないので、ファイルをエクスポートする際には、ファイルのフォーマットに注意が必要です。
ファイルをZBrushへ読み込みましたら、前回の要領でオブジェクトにスカルプティングを行いディテールの作成を行いましょう。スカルプティングについての方法は、前回のレビュー「ZBrush Review part2」にて記述しましたので、今回は私が普段スカルプティングを行う際の設定や方法を紹介します。
まず初めに 、私はZBrushでディテールを作成する際に、オブジェクトのマテリアルをデフォルトのものから[Matcap GreenClay]に変更します。

Figure2-2 スカルプティングを行う際の設定
なぜ私がマテリアルをデフォルトのものから[Matcap GreenClay]に変更するのかと言いますと、デフォルトのマテリアル[Matcap Red Wax]ですとオブジェクトがテカテカしているからです。オブジェクトがテカテカしていますと、細かい凹凸が見えない時が発生してしまい、スカルプティングを行うのが困難になります。ですから、オブジェクトのマテリアルを変更して作業を行います。またマテリアルは[Matcap GreenClay]の他にもたくさん用意されていますので、自分に合うマテリアルを適応して作業を行うことをお勧めします。

Figure2-3 [選択以外を非常時]を使用
スカルプティングに関してですが、オブジェクト全部を表示してディテールの作成を行うのは難しいです。ですので、ここでは[選択以外を非表示]を使用してオブジェクトの必要な部分だけを表示して作業を進めていきます。[選択以外の非表示]はオブジェクトの必要な部分だけを表示する機能なので、誤って対象外の場所をストロークしてしまうこともなく、安全に作業を進められます。
この機能を使用する場合、[Ctrl+Shift+ドラッグ]の捜査で、オブジェクトの選択した範囲だけを表示できます。表示した範囲内でのディテールの作成が終了しましたら、キャンバスの何もない所で、再び[Ctrl+Shift+クリック]を行ってください。キャンバスの何もない所で、[Ctrl+Shift+クリック]を行うとオブジェクトが再び全部表示されます。

Figure2-4 オブジェクトの必要な部分だけを表示
しかし、この機能には問題もあります。非常に便利なこの機能ですが、Figure2-4のように片方を隠てしまうと前回のレビューで紹介したシンメトリーツールが使用できなくなります。シンメトリーツールが使用できませんと、オブジェクトの片方にしかディテールを作成することができません。但し、今回はこの問題を[Smart ReSym]ツールを使用して、片方の情報をもう片方に転写することによって解決します。

Figure2-5 片方だけディテールを作成したオブジェクト
Figure2-5のオブジェクトはDivideを6回使用して片方だけディテールを作成しました。ディテールを作成する際にDivideを6回使用すると、PCのメモリを大量に使用するため、PCの動作が不安定になるので注意が必要になります。Divideを5,6回使用した場合は、PCの動作が不安定になりますのでZBrush以外のソフトを終了してから作業を開始した方がいいと思います。
次に作成したディテールを、先ほど紹介した[Smart ReSym]ツールを使用して反対側に転写しましょう。
オブジェクトの反対側にディテールを転写
早速、先ほど作成したディテールをオブジェクトの反対側に転写します。
まず、Shiftキーを押したままキャンバスを回転させます。Shiftキーを押したままキャンバスを回転しますと、オブジェクトの回転がスナップされ、オブジェクトがFigure2-6のように、きっちりと正面を向く形になります。

Figure2-6 正面を向いたオブジェクト
オブジェクトが正面を向きましたら、先ほどディテールを作成した方を覆うように[Ctrl+ドラッグ]でマスクをかけていきます。この時、ちょうどオブジェクトの中心でマスクをかけますと、作成したディテールが奇麗に反対側に転写されます。この作業は厳密に中心をとらなくても、奇麗に反対側に転写されるので中心点は大体で構いません。

Figure2-7 マスクを適応したオブジェクト
マスクを作成しましたら、[Tool]->[Geometry]->[Smart ReSym]ボタンを押して、ディテールを反対側に転写していきます。
この作業は、それぞれのDivideで行っていくとディテールをきれいに反対側に転写できます。では、Divideの低い方から順番に、マスクを作成し[Smart
ReSym]ツールを使用して転写しましょう。

Figure2-8 Smart ReSymツール
[Smart ReSym]ツールを使うことによって、きれいにディテールを反対側にコピーできます。また片方だけディテールを作成すればいいので、従来の方法に比べて非常に効率よく作業ができます。次のページでは作成したオブジェクトに色を塗って、テクスチャを作成して行きます。

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