6. 処理スピード検証
3DCGソフトで非常に問題になるのが、なんといっても処理スピードです。3ds Maxでもポリゴン数に80万以上のオブジェクトを作成、編集するとあまりの重さにソフトも不安定になりがちです。ZBrushでは何100万というポリゴンのオブジェクトを扱いますので、処理スピードが気になるのではないでしょうか?今回はその処理スピードについてもレビューしていきます。

Figure6-1 365万ポリゴンのオブジェクト
上の画像(Figure6-1)のオブジェクトは365万ポリゴンです。通常のCGソフトでは非常に厳しいポリゴン数ですが、ZBrsuhではまだまだ普通に扱えるポリゴン数です。ではこの高ポリゴンのオブジェクトに色々と処理をしてみましょう。
非常に快適、但し制限付き!?
1. キャンバス操作
ZBrushを使用する上で、一番行う処理はポリゴンの細分化(Divide)です。今回はテストで、プリミティブであるオブジェクトにDivideを限界までかけてみました。その結果、プリミティブのオブジェクトのサイは365万ポリゴンになりました。まずこのオブジェクトを回し、キャンバスの動作を見てみましょう。
![]() Figure6-2 ワイヤーフレームを表示したオブジェクト |
![]() Figure6-3 画面を回転中のオブジェクト |
上の画像(Figure6-2)の365万ポリゴンの状態で、一度オブジェクトのワイヤーフレームを表示したところ、オブジェクトが真っ黒になる位のフレームが表示されました。またワイヤーフレームの表示だけで、結構な処理になりタイムラグが発生し、ワイヤーフレーム表示のボタンを選択してから2、3秒後にワイヤーフレームが表示されます。
次に、キャンバス上でオブジェクトをぐるぐる回してみましょう。するとやはりポリゴンの描画処理を軽くするため、表示が最適化されていました。最適化とは、回している途中は低Divideのオブジェクトを表示し、回転が止まったら高Divideの状態に戻るという事です。この最適化表示のおかげで、キャンバスの回転が非常にスムーズです。キャンバスを操作している間は、365万のポリゴンが表示されなくても、オブジェクトの大体の場所が分かれば良いので、表示に関してはこれで十分だと思います。また肝心の処理ですが、300万近くの高ポリゴンのオブジェクトを表示してるとは思えない程、キャンバスはぐるぐる回ってくれます。
使用頻度の高い処理が早いと非常に快適に感じます。
2. Divideを多用してみる
より詳細なディティールを書き込もうとすると、どうしてもより多くDivide(ポリゴンの細分化)を行う必要があります。ZBrush上でDivideの処理が行える回数は、各マシンの性能によって大きく異なります。例えば、低スペックマシンでは6回までしかDivideできなかったのに対し、高スペックマシンでは7回までDivideを行える訳です。ちなみに筆者のマシンでは、Divideの限界数は概ね6回でした。
これ以上はメモリが足りないと判断され、Divideすることが不可能になってしまいました。

Figure6-4 Divideの数設定
またZBrushでは、このDivideの値を自由に上げたり、下げたりすることが可能です。今回は、処理スピードを計るためDivideの値を上げたり、下げたりしてみました。動作に関しては、基本的にDivideを上げる方が少し遅い位で、下げる方はサクサク動きます。但し、Divideの限界値のところはやはり処理が遅く、そこにスライダを設定してしまうと、若干まごつく感じがしました。またどの回数のDivideも、最初のみ非常に処理が遅く時間がかかりますが、1度行ってしまうと後はは非常にスムーズに処理をしてくれます。
3. Divideが限界の状態でブラシツールを使用
次に、Divideが最高の状態でオブジェクトにブラシツールを使用してみます。Devideが最高の状態でのディテールへの書き込みは、最も重要なので様々なブラシツール、アルファを使用し、高ポリゴンのオブジェクトに色々と試し描きしてみます。
まず先程と同様にDivideを限界まで上げてから、様々なブラシツールでオブジェクトに模様や線を描き込んでいきます。

Figure6-5 さまざまなアルファとブラシを使用した後
書き込んで分かったのは、特定のブラシツールやアルファだから処理が遅いという事は一切無く、Divideレベルを6回使用したと思えない位、スムーズにストロークできます。但し、ブラシの描画サイズ大きくした場合、若干、描画の処理が遅くなりますが、Divideの処理回数が限界の状態で大きな変更を加えるのは非常に稀だと思うので、大きな問題では無いでしょう。また一度行ったストロークを、Undoをしようとすると少し動作がもたつきます。2、3秒程待つ感じなのですがUndoを多用する人にとっては少々気になるかもしれません。
結論:よほどのことをしない限り快適に動作します
ZBrushは、様々な処理で思ったより遥かにサクサクと動作します。但し、まだバージョンが3.1という事で、多少のバグ等も見受けられる様ですが、本当に良い意味で期待を裏切ってくれるソフトと言えるでしょう。また今回のレビュー執筆の際も、FireFoxでtwitterを見つつ、Photoshop、Dreamweaverを同時に立ち上げ、さらにZBrushを立ち上げて使用していましたが、オブジェクトにDivideを6回使用してZBrush上で作業しましたが特に何の問題もなく動いてくれました。さて次は、ZBrush3.1のアップグレードで追加された便利な機能を紹介していきます。







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